case52227 なぜよくないのか? この例文1のように、アンケート項目の候補を1つもあげていない申請書が、 審査委員に具体的な研究であると思わせることができるだろうか? 例文2には『教材のプロトタイプ」とあるが、その中身が具体的でない。特 に初年度中にある程度の教材のプロトタイプをつくる計画ならば、その構想も 示しておきたい。そうでないと準備不足と判断される。また「教材のプロトタ イプ』の具体的なイメージがないと、審査委員には次年度以降、どのように改 良していくのかがわからない。 例文3は「インタビュー調査を実施する」だけでは不十分.インタビューの 中身はどのようなものなのか書かないといけない。「申請書を出す段階ではま だインタビューの中身がわからない」というのでは、審査委員に準備が不十分 と思われてもしかたがない。研究計画の段階で、インタビューの概略くらいは 考えておくべき. 例文4のプログラムの具体的な内容としてどのようなものを考えているの か?それが申請書では全くわからない.しかもここには書かれていないが次 の年度の研究計画では「プログラムの実施・検証」に進んでおり、プログラム の実態は最後まで不明なままである。 これまでの添削経験から、文系の申請書では方法論のところが不十分なもの が多いと感じる。「インタビュー」「質問紙調査(=アンケート調査)」「プログ ラム作成(開発)」「カリキュラム作成」などは文系の申請書の定番の内容であ る.しかし、残念ながら多くの申請書では、これらの詳しい内容は書かれてい ない.また、十分な材料集め、資料集め、データ収集についてきちんと書かれ ていないばかりか、むしろ「効果の検討」に重きを置いているものが多い。そ うではなく例えば「開発されたプログラム」があってこそ「効果の検討」「他 との比較」ができるはずだ。実態のないもので効果を検討したり、他との比較 をしたりなどできない.