case 32 147 例文4は、「目的」を「教材の開発』としている。「教材の開発」を目的にす るのは、特に文系の人の申請書に多い。「カリキュラムの開発」などもよくみ られる.これらは「目的」としては不十分. 「検証する」「開発する」の他にも「検討する」「調べる」「測定する」「同定 する」「解析する」などと簡単に書いて、そこで【本研究の目的】が終わっている 申請書は多い.「検証する」は書き手の意図と審査委員の受けとり方とでミス マッチを起こしやすい要注意語句の1つだ。それだけでは審査委員には抽象的 な印象で終わってしまう。その先まで、それによって「何を明らかにするの か」「どう結論づけるのか」に結びつくまで書かなくては書き手の意図は伝わ らないと思おう. また、「プログラムを開発」と書いてもまだ終わりではない。「開発」を「目 的」としている申請書の問題点は、開発のための調査・研究が一番大切である (と審査委員は考える)のに、「プログラムの開発」を力説しすぎて、そのため に必要な「資料集め」「データ収集」「データ解析の手法や計画」がきちんと書 かれていないために、内容が薄い、現実感のない申請書になりがちなことだ。 また「効果の検証」や「実践と改良」に重きを置いていても、申請の段階で具 体的な教材やカリキュラムの試案を出しているものはきわめてまれである、「開 発するもの」があってこそ、具体的な中身があってこそ、その「実践と改良 が科研費に見合うものなのか判断を開始できる。 どのように改良すればよいか? 『プログラム/教材の開発』を研究「目的」ではなく、「展開」と捉え直し みよう.通常(試案や概略の提示がない場合)は『プログラムの開発』のため の調査・研究が研究の本体であって、その結果として『プログラムの開発」が 可能となり、そしてプログラムが具体的にできあがって、はじめてその「効 の検証」ができる。 例文1は、何につながっていくのかという「展開」にあたる部分を一言加え たい. 例文2も同様に、検証によって何が明らかになるのかを加える。 例文3の場合、研究目的は『介護予防の教育や運動を行って介護の問題点を 明らかにすること」であり、その結果、新しい「介護予防教育プログラム』