116 case 25 改善例 内容のまとまりごとに見出しを加える (1) 本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」 【研究の背景】、平成25年度及び平成26年度の全国学力・学習状況調査のクロス集計結果では、「総 合的な学習の時間」において、探求の過程を意識した指導を行なっている学校ほど平均正答率が高 く、特に記述式問題の平均正答率が高い傾向が見られた。また、平均正答率を高い群と低い群に分け た比較においても、高い群は探求の過程を意識した指導を積極的に行なっている傾向にあった。 この結果は、「総合的な学習の時間」を懐疑的に見いていた教育関係者に対して、意識の転換 るものである。そして、思考力を中核とした「21世紀型能力」(国立教育政策研究 すとき、次期学習指導要領における「総合的な学習の時間」のより一層の充実が求 れる。 【応募者のこれまでの研究】応募者は、中学校教員を対象とした質問紙調査を通し 学習の時間」に肯定的な意識を持っている教員であっても準備の負担が増えていると感じており、専 門教員の配置を望んでいる現状を明らかにしている。また、完全実施から10年以上が経過した現在、 教職員の初期の関心が薄らぎ、多くの学校において、「総合的な学習の時間」が形骸化している現状 も明らかにしている(山崎:2013C・2012c)。さらに応募者は、日本生活科・総合的学習教育 の福岡県地域世話人、福岡県生活科・総合学習研究会の事務局長を務めたり、福岡市内の幼・小・中 学校の学校評議員を務めたりしている。また、過年度の基盤研究(C)において、中・高等学校の 的な学習の時間」で体験型キャリア教育を促進させる要件を研究し、その理論を解明してきている (山崎:2013bc, Yamasaki: 2013d, 山崎:2012cd)。 【研究課題の核心をなす学術的「問い」】教職員のニーズと地域住民等のシーズとが「つながる」 時、「総合的な学習の時間」は児童生徒にとってより一層、魅力的な時間に変容する。応募者は、 域コーディネーターが配置されている学校では教職員と連携・協働するストラテジーを、配置されて いない学校では教職員や関係者が地域住民等と連携・協働するストラテジーを明らかにすることで 「総合的な学習の時間」を再び活性化させることができると考え、本研究課題を着想するに至った。