case 19 .091 どのように改良すればよいか? 申請書での文章のはじめ方(開始パターン)は大きく2つに分かれる。1つ 目は、「本研究は』「本研究の目的は』と、まず研究「目的」を書くパターン 2つ目は、まず「背景」を書くパターンである。1つ目のパターンでは、「目的」 の後にそのまま研究の「背景」を書いていっても問題ない。2つ目のパターン では、まず一般的な研究の「背景」(どのような状況か)の一文を書くことが 多い.そして重要なことは、そのすぐ後に解決すべき課題(「問い」)を明記す ることである。よくないのは、「背景」の説明をその後も何行か続けるパタ ンである。 例文1は冒頭に簡単に『本研究の目的は』と付け加えるだけで唐突な印象は 薄れる. 例文2は「背景」のなかに解決すべき課題をまとめる.つまり「人間の欲求 に関する脳内の情報処理は記憶活動を促進する』の後に、研究で解決すべき課 題を書いて、それを解決するためにどのような研究を行うのかを書くべきで ある。 改善例 例文1 「本研究の目的は」ではじめる (概要) 本研究の目的は、ヒト皮膚の角質層に治療液が浸透する物理メカニズムの解明を行うことである。 これまで申請者は、レーザー共焦点顕微鏡と~(以下省略) 例文2 「背景」のなかに解決すべき課題をまとめる (概要) 人間の欲求は階層構造を示し、欲求に関する脳内の情報処理は記憶活動を促進することが知られて いる。しかし、階層構造に対応して記憶活動を促進する程度が異なるのかどうかは明らかではない。 Enrianらは生有欲求が、欲求の階層構造の最下層に位置し、その情報処理が記憶活動を促進す を報告しているし、申請者らは、より上層の欲求である目標達成欲求に関連する情報処理が、意味的 情報処理よりも記憶活動を促進することを見いだしている。 本研究では、欲求の階層構造における各階層の欲求が記憶活動にどのような効果を及ぼすかを比較 し、欲求の階層構造に対応して記憶に及ぼす効果が変化するのかどうかを検討することが、第1の目 である。(以下省略)