080 case 16 グでの学びの経験が、教員養成課程の学生の学習観にどのような影響を及ぼす のか」が研究「目的」であると捉え直して、『教員養成課程全体を見据えた検 討」は「展開」と位置付けてみよう.そして3つのテーマ(「方法」と「目的」 にあたる)のあとに、「展開」を書くと、うまくまとまる。 改善例 例文1 本文から具体的な内容を抜き出して文章を整理する (概要) 本研究の目的は、有酸素性運動とエイコサペンタエン酸(EPA: Eicosapentaenoi 用が、高齢者の肥満、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防効果や、 脳神経機能の保護効果があるかどうかを探ることである。 近年、食の欧米化(高脂肪食、EPA摂取量の減少)、身体活動量の減少などにより生活習慣病や、 認知症などの脳神経疾患が急増している。適度な有酸素性運動やEPA摂取は、これらを予防・改善す る効果があると言われているが、両者を併用してその効果を確かめた報告はまだない。 本研究で、普通食と高脂肪食の異なる生活環境における老齢マウスに対して有酸素性運動とEPA摂 取を併用して行い、生活習慣病や脳神経疾患の予防・改善効果を検討することで、効果的な運動処方 およびEPA摂取量などを提案することができると考える。 例文1では重要な文章の強調手段としてかけ文字が使われているが、【概要】 には強調スタイルは原則必要ない(case21, 22参照). 例文2 (概要) 「目的」と「展開」を区別して書き直す 近年、学校教育において生徒が「主体的に学ぶ」ためのアクティブ・ラーニングが積極的に取り入 れられつつあるが、アクティブ・ラーニングを実践指導する教師の育成が追いついていない。本研究 では、アクティブ・ラーニングでの学びの経験が、教員養成課程学生の学習指導力の向上にどの な影響を及ぼすのかということについて調査する。そのために、以下の3つのテーマを設定して研究 を行う。 (テーマ1)教員養成課程学生の学習指導力を客観的に評価できる尺度を確立する。 (テーマ2) アクティブ・ラーニングによる学習指導力の変化とその要因について、教員養成課程全 体を通した検討を行う。 (テーマ3) アクティブ・ラーニングの模擬授業によって学習指導力の向上効果を検討する。 以上の研究によって、アクティブ・ラーニングによる学習指導力の向上につながる要因を明らかに し、より良い指導教員の育成に応用していく。 例文2には、文章を格調高く(?)しようとして、抽象的な表現になってい る部分(「学習観を評価する尺度の構成』『縦断的検討』など)も多い。これら はもっと簡単な表現に改めた。