case 15 +073 なぜよくないのか? 例文1~3はすべて【概要】の全文である。 例文1は、はじめに要点を述べるというパラグラフライティングの原則に のっとり最初の1行に「目的」を示しているのはよい。しかし、この場合の 『基礎研究を行う」はあまりに漠然としすぎている.『基礎研究を行う」だ は、審査委員には研究目的が伝わらない。ただし、どこまでが基礎でどこから が応用か、分野において明確なコンセンサスがあるものは別である、さらに、 2行目以降には方法論が書かれているが、研究の「背景」と「展開」が読みと れない。 例文2は「背景」と「展開」がなく、構造が「目的→方法」となっている。 例文3は「全体構想」「具体的な目的」と分けて書いていて、非常にわかり やすい.その反面、研究の「背景」(どのような研究状況なのか)が十分に書 かれていない。【概要】は「簡潔に」とあり、記載できる量に限りがあるからだ ろう. 【概要】には、研究の「背景」「目的」「展開」の3つは抜かさず書くこと。「背 景」は【(1)本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」1,「目的」は 究の目的】、「展開」は【学術的独自性と創造性】などに対応する要約であるべき 「背景」で何がわかっていないのかを書いてこそ、研究目的の意義が審査委員 に伝わる. なお、この欄では上記の3つが書かれていることが重要であり、方法論や見 た目の工夫の優先度は低い。 どのように改良すればよいか? 【概要】は平成29年度の申請書までは「10行程度で記述すること」と指示が あった。現在の申請書でも10土1行くらいでまとめるのがよいだろう.また、 例文のような【概要】になる原因のほとんどは、【研究目的、研究方法など】の【概 と【本文】とを別々に書いているためだ。【概要】は全体のまとめであるので, 番最後に書くのがよい(補遺1参照)。【本文】を書いて、それから重要な内 抜き出して文章を整えればよい。すなわち、【研究目的、研究方法など】の【本文】 [(1) 本研究の学術的背景、研究課題の核心をなす学術的「問い」、【(2)