--- title: "CASE 83: 「関連性」「関係」をもつのは何かがあいまい" book: 科研費申請書の赤ペン添削ハンドブック 第3版 chapter: 第12章 その他(研究経費や図など) case_number: 83 pages: 343-344 images: page_0343.png ~ page_0344.png advice: "何と何との関連性かを明記して,関連がわかるように書こう" tags: ["はっきりと", "推敲のヒント"] --- # CASE 83: 「関連性」「関係」をもつのは何かがあいまい ## アドバイス 何と何との関連性かを明記して,関連がわかるように書こう ## どこがよくないか 歯科心身症患者を対象として薬物療法を行い、痛みや異常感の変化を評価する。さらに治療成績から患者の年齢、性別、基礎疾患、既往歴、現病歴、病悩の期間、医科歯科的治療の有無、職業、生活スタイル等、様々な背景からアプローチし、関連性について解析する。 ## 添削例 > 歯科心身症患者を対象として薬物療法を行い、痛みや異常感の変化を評価する。さらに治療成績から患者の年齢、性別、基礎疾患、既往歴、現病歴、病悩の期間、医科歯科的治療の有無、職業、生活スタイル等、様々な背景からアプローチし、関連性について解析する。 > > 何と何の関連性なのか? **指摘された問題点:** 1. 「関連性について解析する」と書いているが、何と何の関連性なのか書いていない ## なぜよくないのか? 例文では「関連性について解析する」と書いているが、何と何の関連性なのか書いていないので、読んだだけではわからない。 申請書では「関連性を探る」「関係を調べる」という記述がしばしばみられるが、何と何の関連性か(関係なのか)、わからない例が多い。わからない理由は主に2つあって、1つは具体的な項目を書いていないのでわからない場合で、もう1つは、項目は書いているのだが、文章がわかりにくい場合だ。 ## どのように改良すればいいのか? 関連性をわかるように書くこと。詳しく説明して文章が少々長くなっても、わかりやすい方がよい。 例文は「治療成績」との関連、と明記しよう。以下では2つの書き方をあげる。 ## 改善例 > **例文-a** > > 歯科心身症患者を対象として薬物療法を行い、痛みや異常感の変化を評価する。さらに**治療成績**と、患者の様々な背景(患者の年齢、性別、基礎疾患、既往歴、現病歴、病悩の期間、医科歯科的治療の有無、職業、生活スタイル等)との関連性について解析する。 > > **例文-b** > > 「治療成績」と「患者の様々な背景」との関連性を解析することを明示する > > 歯科心身症患者を対象として薬物療法を行い、痛みや異常感の変化を評価する。さらに**治療成績**と、患者の様々な背景との関連性について解析する。様々な背景とは、患者の年齢、性別、基礎疾患、既往歴、現病歴、病悩の期間、医科歯科的治療の有無、職業、生活スタイル等である。