--- title: "CASE 75: 図表の文字が小さくて読みにくい" book: 科研費申請書の赤ペン添削ハンドブック 第3版 chapter: 第12章 その他(研究経費や図など) case_number: 75 pages: 315-318 images: page_0315.png ~ page_0318.png advice: "図表はできるだけ配置する大きさを決めてから作成しよう。図中の文字は本文と同じかやや小さめのフォントサイズにする" tags: ["はっきりと", "図表"] --- # CASE 75: 図表の文字が小さくて読みにくい ## アドバイス 図表はできるだけ配置する大きさを決めてから作成しよう。図中の文字は本文と同じかやや小さめのフォントサイズにする ## どこがよくないか **例文1** > **① 学術的背景** > > 注意欠如多動性障害(Attention deficit hyperactivity disorder: ADHD)は発達の水準に不相応で不適応な不注意や多動性又は衝動性行動を特徴とする障害で、小児期に多く認められる(本邦2.5%)代表的な精神疾患である。成人期にも約30%に症状が継続することが報告され、適切な時期に適切な治療選択を行う必要性が指摘されている。米国児童青年精神医学会のADHDの診断と治療に関する臨床指針では、心理社会的支援法と薬物療法を推奨している。本邦では、心理社会的治療を行ったうえで、効果が不十分な場合に薬物治療を行うアルゴリズムを推奨している。 (※表1「薬物治療と心理社会的治療の比較」が挿入されているが、表の文字が非常に小さくて読みにくい) **例文2** > **①【研究の学術的背景】** > > 骨代謝において、骨芽細胞と破骨細胞は中心的な役割を演じている。破骨細胞は末梢血中の単球/マクロファージから分化されることが知られているが、骨芽細胞は骨髄内に存在し、末梢血中に存在するという概念はほとんど知られていない。 > > 我々は、野生型マウス大腿骨から骨髄単球を採取し、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、炎症性サイトカイン(TNF, IL-6)刺激により... (※図中の説明文字が非常に小さい。「末梢血中の骨芽細胞系細胞が、TNF, IL-6などの炎症性サイトカイン刺激により活性化骨芽細胞様細胞へ分化する。この活性化骨芽細胞系細胞が、動脈硬化の特徴である血管の石灰化に関与している可能性がある。」) ## 添削例 **例文1** (※表1の文字が小さすぎる) **例文2** (※図の文字が小さすぎる) **指摘された問題点:** 1. 例文1:表の文字が小さすぎて読みにくい 2. 例文2:図中の文字が小さすぎて読みにくい ## なぜよくないのか? 図表の文字が小さい。図表だけを用意しているときには、文字が小さいとは思わなかったはずだが、図表を申請書に移してきて、大きさを整える(たいていの場合、縮小する)と文字が小さくなることが多い。申請書に図表を載せるのならば、やはり文字はきちんと読めるくらいの大きさにしないと意味がない。 ## どのように改良すればよいか? 図表の文字は本文の文字の大きさと同じか、やや小さめくらいにすること(申請者のギモン19, 20参照)。そのためには、申請書における図表の挿入位置と大きさをあらかじめ決め、図表そのものを申請書に載せる大きさで作成し、文字も本文とほぼ同じくらいのサイズにするのが理想的。あるいは、縮小後の図表を実際に申請書に配置してみて文字の大きさを調整してもよい。 例文2のように、図中の文字が多い場合は、図全体を枠で囲んで図と本文とをはっきりと区別するとよい。 ## 改善例 **例文2** > **①【研究の学術的背景】** > > 骨代謝において、骨芽細胞と破骨細胞は中心的な役割を演じている。破骨細胞は末梢血中の単球/マクロファージから分化されることが知られているが、骨芽細胞は骨髄内に存在し、末梢血中に存在するという概念はほとんど知られていない。 > > 我々は、野生型マウス大腿骨から骨髄単球を採取し、マクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)、炎症性サイトカイン(TNF, IL-6)刺激により骨吸収能を有する破骨細胞様細胞を分化誘導することを報告した。 > > そして、ヒト末梢血単核球において、破骨細胞様細胞... (※図のフォントサイズを本文と同じぐらいに大きくし、本文と図のフォントを分けるため枠で囲む)