--- title: "CASE 71: なぜ海外調査が必要なのかがあいまい" book: 科研費申請書の赤ペン添削ハンドブック 第3版 chapter: 第12章 その他(研究経費や図など) case_number: 71 pages: 305-306 images: page_0305.png ~ page_0306.png advice: "海外の特定の場所でなければならない具体的根拠を示そう" tags: ["はっきりと", "具体的に"] --- # CASE 71: なぜ海外調査が必要なのかがあいまい ## アドバイス 海外の特定の場所でなければならない具体的根拠を示そう ## どこがよくないか > 9月は、現地に赴き、データベースによって調査できなかった判例・資料を収集する。(現地調査は、カリフォルニア大学の○○研究所図書館を訪問)。帰国後、現地調査の結果をこれまでの研究成果に取り入れる。 ## 添削例 > 9月は、現地に赴き、データベースによって調査できなかった裁判例・資料を収集する。(現地調査は、カリフォルニア大学の○○研究所図書館を訪問)。帰国後、現地調査の結果をこれまでの研究成果に取り入れる。 **指摘された問題点:** 1. 海外調査を行う理由が書かれていない ## なぜよくないのか? 海外調査を予定している場合、本当に海外調査が必要なのか、その理由をきちんと書いておく必要がある。なぜ海外の特定の場所で研究を行う必要があるのか、審査委員でも納得できる理由がきちんと書かれていないのはよくない。そうしないと"プライベートな海外旅行を兼ねているのでは?"と審査委員に思われ、よい評価が得られないかもしれない。 ## どのように改良すればよいか? 海外調査の目的をはっきりと書くこと。特になぜその場所に行く必要があるのか、審査委員に納得してもらえる理由を書いておくこと。 例文の場合、別の部分から「カリフォルニア州を研究の対象とするのは、日本の某制度のモデルとなった点において日本法にとって重要であるとともに、米国の企業の約6割がカリフォルニア州を設立州としており、米国法全体において大きな権威をもっているからである」という理由を移動してくる。 ## 改善例 > 9月は、現地に赴き、データベースによって調査できなかった裁判例・資料を収集する。現地調査は、カリフォルニア大学の○○研究所図書館を予定している。カリフォルニア州を研究の対象とするのは、日本の制度のモデルとなった点において日本法にとって重要であるとともに、米国の企業の約6割がカリフォルニア州を設立州としており、米国法全体において大きな権威を持っているからである。帰国後、現地調査の結果をこれまでの研究成果に取り入れる。