M 研究遂行能力・業績 #料費のコツ63「だから何?」と言わせない #科研費のコツ 64研究遂行能力 「研究遂行能力・業績」に迷ったらこう考えよう p.108で述べたように、研究内容の優劣がつけがたい(がん研究と糖尿病研究の 比較)のであれば、提案した計画を着実に遂行できる人に任せたいと考えるのは自 然なことです。つまり、「他の研究者ではなく、申請者を採用すべきだと主張する 根拠を教えてください」という質問をされているということです。これに対して、 論文や講演、著書など、これまでに専門家として実績を残してきたことを具体的な 根拠とともに示すことができれば、申請者の主張に説得力が生まれます。 ちなみに学振では「研究遂行力」、科研費は「研究遂行能力」になっています。 具体例 これまでの研究活動 申請者はこれまで、神経科学の分野において免疫組織化学染色・in situハイブリダイゼーション、 定量RT-PCRや培養系などの実験手法を用いて、感覚ニューロンおよび運動ニューロンの神経回路 形成の分子メカニズム解明を目指し、Transcription factor AのTFAと Transcript TFBが特定のニューロンサブタイプの分化や抽素投射を制御することを明らかにしてきた(業績1、 3-5、他2本)。この研究によって明らかにされた神経回路形成機構は、本研究で目指す神経変性や 神経再生全般にとっても有用性が高い。さらに、皮膚感覚ニューロンが変化しているTFAへテロ マウスで協調運動の向上が見られ、感覚の変化が運動制御に影響する可能性を強く示唆している (業績(2)。 さらに、申請者は脊髄の運動ニューロンと筋の神経ネットワークに着目し、ALSモデルマウスを 用いて発症前の早期変化を特定する研究を行ってきた。これまでの一連の解析により、運動ニュー ロンの障害のされ方が支配する筋によって異なることが明らかになった。特に前脛骨筋(速筋)を 支配する運動ニューロンは早期から脱神経を起こし、特異的にマーカー分子の発現が減少すること を報告し(業績7)、前脛骨筋とヒラメ筋を支配する異なる運動ニューロン群の周囲の毛細血管密度 の違いも明らかにした(業績4)。これらの研究で使用した実験手法には、申請者が強みとする運動 ニューロンや神経筋接合部の1分子免疫染色が含まれており、本研究においてもこれらの手法を使 用する予定であり、円滑かつ高いレベルでの研究送行が可能である。 原著論文 1.Okamoto H, Watanabe M, Ito Y, Nakayama K, Oshima K. Suzuki tion-Dose Zoledronic Acid for Osteoporosis: A Randomized Co International. 33(4): 803-811, 2023. 140