エフォートとは自分の持ち時間を100%として、その割合を示すものです。今、 図1.6の「いままで」のように研究費A~Cと教育・その他をそれぞれ40時間・ 30時間・20時間・10時間(合計 100時間)で配分していたとしましょう。すると、 エフォートは40%・30%・20%・10%となります。いま、ここで研究費Dを取っ てくるために新たにエフォートを割り当てる必要があるとします。持ち時間(100 時間)が変わらないとすると「これから口」のように、それぞれから少しずつ時間 を削って捻出することになります。 実際にこういう割合で働く以上、良い悪いではなく、必然的にエフォートは下げ る必要があります。研究費の年額が500万円以下のものについては、思い切った 値に下げてしまっても修正は認められると思います。一方で、大型予算の場合は、 配分機関としては研究に専念してもらいたいので、研究時間を削るようなエフォー トの下げ方は、認めたくないと考えるかもしれません。 自分が研究する時間が減った では、個々のプロジェクトにかける総研究時間を削らずにエフォートを下げる方 法はあるのでしょうか?繰り返しますが、エフォートとは自分の持ち時間を 100%として、その割合を示すものです。ここでは「自分の持ち時 す。 アルバイトやパート、博士研究員などの雇用により、研究に携わる人員が増加す れば、研究に費やす総時間を維持しつつも自分が使う時間を減らすことができ、エ フォートを下げることが可能になります。注意点としては、計画時に人を雇用する ことを前提としてエフォートを見積もっている場合には、こうした効果は折り込み 済みとなっていると考えられますので、エフォートを下げることに対する説得力は 下がってしまいます。 また、研究期間の最終年度などの場合、研究が当初の計画を上回るペースで進ん だため、申請した研究計画の範囲ではすることがなくなったという状況が生まれる ことがあります。この場合は、仕事量そのものが減るのでエフォートを下げること は当然だといえるでしょう。 研究する時間が増えた 「これから②」では個々のプロジェクトに費やす時間は変わりませんが、持ち時 間が 100時間から 120時間へと拡大することによって、エフォートが低下してい ます。この場合、研究時間を削っているわけではないので、研究は以前と同じペー スで進めることができると主張しやすくなり、エフォートを下げることも認められ やすくなるでしょう。 研究活動が裁量労働である場合には、100時間を120時間に延ばすことは理屈の 22