上の研究者の研究費獲得履歴から探すのも有効です。 研究費にはチームで応募するものと個人で応募するものがありますが、表1.1に は個人で応募可能な研究費の一部をまとめています。科研費以外にもさまざまな研 究費があり、民間財団の助成金もあわせると1年を通して応募が可能です。 ほかにも経済産業省の NEDOや農林水産省の戦略的イノベーション創造ブログ ラム(SIP)など各省庁系の研究費や民間財団、HFSP(Human Frontier Science Program)の Research Grants や Postdoctoral Fellowships 費があります。 科研費や学振の審査基準と選考プロセス こうした研究費のなかでも、もっとも身近な研究費が科研費です。科研費は、人 文・社会科学から自然科学までのすべての分野にわたり、基礎から応用までのあら ゆる「学術研究」(研究者の自由な発想に基づく研究)を格段に発展させることを 目的とする「競争的研究資金」です。また、大学院生の登竜門である学振の採択者 が応募可能な特別研究員奨励費も科研費の1つです。 審査基準や選考プロセスはとても気になる情報なのですが、毎年のように変更が あり複雑です。日本学術振興会(JSPS)のウェブサイト(https://www.jsps. go.jp/)には、各プログラムの詳細なガイドラインや応募要項、審査基準、スケ ジュール等の詳細な情報が掲載されています。最新の情報を入手するために、 JSPSのウェブサイトを定期的にチェックすることをおすすめします。また、科研 費 FAQ (https://kakenhi.jsps.go.jp/)には、250件以上の質問と回答が掲 ており、研究費に関する疑問や不明点に対する解説が提供されています。 申請区分を変更したことで採択されたという話も聞きますが、それが実際に採択 に寄与したのかどうかは個別のケースによります。審査プロセスに過度に気を使い すぎてもあまり採択率には影響しません。むしろ、重要なのは研究内容を明確に伝 え、分野外の審査員が適切な評価を行えるように必要な情報を提供することであり、 本書はその点を解説するものです。 科研費・学振申請の実際 研究費を取り巻く環境の現状認識は重要であり、研究費の競争率や審査基準の変 動を把握し、自身の研究計画を適切に準備することが求められます。2006~2023 年にかけての推移をp.10、11の図1.1、1.2に挙げます。 8