申請書を上司に見てもらう時に「粗い状態の申請書を見せると怒られるんじゃな いか」とか「自分なりに納得のいく状態になってから見てもらいたい」とか「上司 は忙しいので、何回も申請書を見てもらうのは申し訳ない」と考えがちです。しか し、こうした考え方は研究に限らず、多くの場合あまり歓迎されない考え方です。 申請書を良いものにするためにも、上司の時間を守るためにも、してはいけません。 次にあなたが理解すべきことは、申請書に対する上司の期待は時間とともに増加 していくという事実です。上司は、「何も言ってこないということは、うまくいっ ているのだろう」と考えます。さらに、初稿に時間をかけると、そのぶん締め切り までの時間が減ってしまい、その後の推敲や見直しに使える時間を十分に取れませ ん。つまり、時間をかけてじっくり申請書を書こうとした場合、初稿の段階で80 点くらいの申請書を提出できないと間に合いません。 しかし、現実問題として、申請書を書き慣れていない人が初稿で80点を取るの はかなり難しい、というかほぼ不可能です。まず、上司あるいは審査員が思う 80 点の申請書がどんなものなのか、経験が少ないあなたには予想できません。そして、 自分で思っている申請書の出来ばえと上司から見た出来ばえには、大抵それなりの ギャップがあるので、自分では80点だと思っていても上司から見るとせいぜい20 点くらい、といったこともよくあります。論文や学会要旨などを添削してもらった 後に自分の文章がほとんど残っていない、という経験は誰しもあるでしょう。 そうならないためにはどうすればいいのでしょうか?たとえば、1ヶ月後が申 請書の締め切りだとしたら、初稿はどれくらいのタイミングで持っていけばいいの でしょうか?締め切りの2週間前?1週間前?そんな悠長なことをいってい てはいけません。様式をダウンロードしてから1週間以内(3週間前以上前)に 20点を取りにいってください。たった 20点でいいんです。その代わりに素早く。 これがもし2週間前なら 70点、1週間前なら90点くらいのものを持っていかない とアウトです。 さきほども述べたように、自分で80点くらいだと思っていても上司から見ると 20点くらいというのはよくあることなので、まずは方向性を確認することが大切 です。時間はたくさん使ったが、まったく見当違いのことをしていた、となってし まうと目も当てられません。 経験の少ない人の書いた申請書が最初から高い点であることはまずありえないの で、2~3日に1回くらいのペースで申請書を見せて細かくフィードバックを受け つつ、毎回 10点くらいずつ積み増していって、2~3週間かけて100点を取りに いくイメージです。見る側としても一度では完全に添削しきれないので、どうして も何度かやりとりをする必要があります。ある程度書けるようになってくると、見 1 5