採択されたとき このように基盤研究(S,A,B, C),若手研究では2月中に審査結果が通知 されるが(今後もおそらくは同じ時期と思われる),これはあくまでも「審査結 果」の発表であり、「交付内定」はこれまで通り4月1日以降である。単純に 「審査結果発表=交付内定」とならないのは、「交付内定」はあくまでも新年度 のものであるという制度上の理由によるのだろう。 また「審査結果」の発表の段階で「交付予定額等」を確認することができる ため、次年度の研究計画を修正することができる。 基盤研究(B,C)と若手研究では、「審査結果」は不採択の課題しか表示さ れないが、基盤研究(A)では不採択の課題だけでなく、採択された課題につ いても開示され、申請者が「審査結果の所見の概要」をチェックして誤字や公 開に不適切な内容がないかの確認をすることになっている。 なお、従来通り4月には、研究機関の事務を経由して、内定の連絡がある。各 研究機関には図5-1のような通知と、交付が内定された研究種目と内定者の一 覧表が送られてくるだけであり、日本学術振興会や文部科学省から個人宛に連 絡は一切ない。所属している研究機関からは個人宛に通知がくる(図5-2). 実はこの段階ではまだ交付の内定であって、いくつかの書類を提出しなけれ ば正式な採択とはならない。 採択後の手続き 交付内定の後に交付申請書(図5-3)と支払請求書(図5-4)の書類を提出 して、例年6月ごろ交付決定となる。交付申請書と支払請求書は、応募申請書 をもとに作成していけばよい。科研費の研究種目によっては交付決定の時期が 異なることがある。 以前は、これらの書類と同時に「研究において不正行為を行わない」ことを 誓った確認書を提出しなければならなかった。現在は研究不正に関するガイド ラインが定まったことにより、各機関において最低限の研究不正防止等にかか わる取り組みを行うこととなっている。例えば私の所属する大学では、公的研 究費の応募や執行にあたって、倫理教育を受講することや、研究不正等に関す る誓約書の提出が求められる。そして、補助金では毎年度交付申請時に、基金 では初年度の交付申請時と翌年度以降は支払請求書作成時に、研究倫理教育の 受講等について受講済みである旨を電子申請システム上でチェックを入れてか ら作成する(チェックしないと作成できない)ようになっている。 その後6月になって、ようやく交付決定通知書がくる(図5-5)・2月の「審 査結果」の発表で採択となった場合、研究開始の事前準備はできるが、経費を 251