に認識して対応しよう。 以前の申請書では応募課題に関連する過去5年間の業績を中心に、それ以前 のものも10件以内記載できるようになっていた.ところが平成30年度の公募 から、その制限がなくなった、そのため、いわゆるインパクトファクターの高 い雑誌の発表論文ばかりを、発表年にかかわらず記入する人もいるかもしれな い.しかし、それは要注意である。先にも書いたように、この項目の意図は、 提案している研究計画を実行できるのかどうかを、申請者のこれまでの業績か ら判断するためのものだ。そのときに、過去の古い業績ばかりを載せていたら、 審査委員はどのように感じるだろう。「過去の業績は素晴らしいけど、最近、研 究を行っていないのじゃないか」と、現在の研究遂行能力を疑われるかもしれ ない。それによって評価も下がる可能性がある。 コンスタントに研究活動を行っていることを示すために、やはり過去5年間 の業績を中心に記載するべきだ。理想的には発表論文の半分くらいを過去5年 間の業績でまとめ、残りにそれ以前の重要な発表論文を記載するのがよい (鬯 3-69).もちろん若手研究者は業績が少ないだろうから、すべてを記入する。 また投稿中(未受理)の論文は研究業績に含めることはできないが、in pres の論文は研究業績に含めることができる。 ②学会発表で示す まだ論文に発表されていなくても、学会や研究会で発表しているのなら、そ のことを書いておく.学会名、発表のタイトル、発表年月日とともに、発表内 容について今回の研究との関連についても触れておくこと。 招待講演は、小さな研究会でも学内の研究会でも呼ばれた講演はすべて書く. 「学会発表で記載できるのは『招待講演」だけではないのか」と思われるかも しれない。確かに以前の申請書では記載できるのは「論文、著書、産業財産権。 招待講演」となっていたが、現在の申請書では「論文、著書、産業財産権、招 待講演等」となっており、招待講演に限定されているわけではない.そのため 論文発表の研究成果だが、すでに学会などで発表しているものなら、積極的 に書いて研究遂行能力をアピールするのがよいと思う。 ③研究助成の成果で示す 科研費や民間財団の助成金などによって、どのような研究成果をあげてきた かを記載する。これまで研究費を受給されたときにはきちんと成果をあげてき たことを書いて、研究遂行能力(研究の実行可能性)を示す(図3-70). 審査委員の立場からいうと、過去に科研費を獲得していることは、申請者の 評価にプラスに働くことがある。それは申請者の評価に迷っているときに、他 176) 科研費獲得の方法とコツ 第9版