それぞれの年度 の概要を簡単に 書いておく (平成28年度の研究計画)平成28年度には、抗原とするグレリン受容体の合成、アルパカへ の免疫、ファージディスプレイ・ライブラリの構築までを行う。 ①グレリン受容体を無細胞タンパク質合成系で発現させてアルバカに免疫する。 ヒト・グレリン受容体の立体構造を認識するナノボディ作製において、余分なN未端、C末 端部分を削って、コンパクトな受容体の立体構造部分だけにする。予備的な検討ではヒト・グ レリン受容体のPhe38-Glu341の部分で十分な受容体活性を保っているので、この部分を発 (平成29年度以降の計画)平成29年度以降には、グレリン受容体の立体構造を認識するナノ ボディを選択し、その中からグレリン受容体のリガンド結合部位を認識し、受容体を活性化で きるナノボディをスクリーニングする。 ③1次スクリーニング:ファージディスプレイ・ライブラリからグレリン受容体を認識するナ ノボディを選択する。 1次スクリーニングでは、グレリン受容体を認識するナノボディをピックアップするため、 いわゆるバンニング (panning)を行う。ビオチン化脂質を含ませたリポソームにグレリン 容体を組み込み、ストレプトアビジンプレート表面に固相化する。このリポソームでは、グレリ 図3-57年度ごとに簡単な概要を書く 平成28年度基盤研究(C)の申請害の実例。初年度と次年度以降に分けて研究計画を書く、旨頭にはその年度に行う実験の概要を簡単に書い ておくこと. (2000年の研究計画) 初年度にはグローバル教育はどのような背景のもとで、いかに定義されてきたのかを、国内外 の文献を収集して読み込む。さらに、これまでになされてきたグローバル教育の実践や、その成 果と課題を先行研究から調べる。 図3-58●研究計画・方法のあまりよくない例2 赤ペン添削 HB3 ● case 48, 49 ②年度ごとに簡単な概要を書く 初年度と次年度以降に分けて研究計画を書くとよいのだが、そのときに当該 年度の冒頭には、どのような目的で、どのような研究を行うのか、それぞれの 年度の概要を1~2行で簡単に書いておくのがよい(図3-57).「概要(サマ リー)→詳しい内容」の流れで書いていくと、審査委員はまず研究計画の概要 をつかんでから読み進めるため理解しやすい。 また採択されたらすぐに研究をはじめることができるように、初年度の研究 計画は特に念入りに書くべきである。 ③研究計画はすでにスタートしていることを書く これは文系の方に多い例なのだが、「科研費に採択されたら研究をスタートしま す」ではいけない。そうではなく、「すでに研究に着手していて、ある程度のデ タが出ている、これから研究が面白くなっていく」とアピールしなければならない。 例えば図3-58の例のように、初年度に「文献を収集して読み込む」「先行研 究から調べる」では、審査委員から準備不足とみなされても仕方がない。初年 度には「必要な文献はすでに収集済み」「文献や先行研究の調査はほぼ完了」し (162 科研費獲得の方法とコツ 第9版