6関連分野の研究動向と本研究の位置づけ 6 赤ペン添削 HB3 ● case 42, 43 関連分野の研究動向と本研究の位置づけ ●この欄では何を書くのか? この研究テーマに関して、現在、国内外でどのような研究が行われているのか、 申請者の研究計画がそこにどのように貢献できるのかを書く. ●この欄では何を評価する? 「研究動向」「本研究の位置づけ」では、この研究の重要性や意義を判断する。 この研究テーマに関して、国内外の研究者によって、どのような研究がなさ れてきたか、それを紹介する(図3-45)・このテーマに関して審査委員になり そうな研究者がいれば、さりげなく(!),その研究を引用しておくのもいいか もしれない。また「本研究の位置づけ」としては、この研究テーマに関して、 今回申請する研究計画がどのように貢献できるか、その重要性や意義を書いて おくこと(図3-46). 「関連分野の研究動向」について、内容的には「研究の背景」と重なる部分が あるため、両者をどのように書き分ければいいのだろうか。それには時間軸を 意識して書いていけばよいと思う(図3-47).「研究の背景」は時間軸では過 去から現在まで、研究テーマに関して、これまでどのような研究が行われてき 国内外の研 究の動向を 書くととも に、実際の 研究者名を あげて説明 する この研究の 意義 (2)関連分野の研究動向と本研究の位置づけ 本研究のようにGPCRに対する活性を指標として、漢方薬から有効成分の探索を行う研究はほ とんどない。それは漢方薬が多成分系であり、経口投与による活性代謝物の存在も考慮する必要 があるため、標的となるリガンドと受容体の特定が非常に難しいからである。そのため漢方薬の 薬効を評価して特性を明らかにするためには、ヒトあるいは疾患モデル動物を用いたin Vivo試験 が主流である。また中国産ハープからの生理活性物質の単離は、その原材料が中国においてのみ 栽培が可能なものが多いため、国内での研究はほとんど行われていない。中国においては、中国 産ハーブの有効成分の研究は盛んに行われているが、生物活性を基にしたアッセイがほとんどで、 GPCRをターゲットにした研究はない。 共同研究者の〇〇教授は、オピオイド受容体を用いたアッセイ系を使って、中国産ハーブから2 種類の新しい鎮痛作用物質を発見している。これまでGPCRのアッセイ系を使った研究は、その ほとんどが生体内から内因性リガンドを見つけ出すもので、中国産ハーブの抽出物から新しい生 理活性物質を単離してくる研究は〇〇教授以外には行われていない。 現在の薬の約50%はGPCRに作用するものであることから、本研究で見つかった生理活性物質 は、薬として、あるいは新規の薬剤開発のための化合物の基本骨格として役立つと考える。 図3-45●「関連分野の研究動向と本研究の位置づけ」の見本1 平成30年度国際共同研究強化(B)の申請害の実例(見出しは和7年度の申請に合わせて変更してある)。今回の研究計画に関する研究 の流れ、そして重要性や意義を書いておく、 (153