本研究の学術的背景や本研究の着想に至った経緯、研究課題の核心をなす学術的「問い」の書き方 号で示して「Sato, Kojima (5/5) et al. Endocrinolo Kojima(5人中5番目) et al. Endocrinology 2005)」 しておくとよい(図3-31). ●予備実験のデータも重要(図の効果1) すでに発表済みの研究結果だけでなく、未発表の予備実験・調査のデータ(も ちろん研究計画がうまくいくことを示すデータ)を入れておくとよい〔参照後 述の図3-62、およびその周囲の文章)。こうすると、研究が進んでいて、興味深い 実験データが出ている印象を与えて、研究計画の説得力が増す。注意点は、図 には必ず説明を加えるということ、特に実験データは説明がないと、何を示し ているのかがわかりにくい。 ●研究計画の概念図などを入れるとよい(図の効果2)(図3-36) 研究計画の概念図などを申請書に入れると、審査委員にとって理解の助けに なるので効果的だ、もちろん複雑な図ではなく、ごくシンプルなものにするこ と.「この研究はなにを行おうとするのか」「なぜそれが重要なのか」がわかる ような図が望ましい。 Column 初めての科研費(Dくんの場合) 科研費は宝くじみたいなものだから・・・そんな 考えがあったためか採択されたい強い気持ちの ある割には軽い気持ちで申請書を書いてきまし た.このため、忘れたころに送られてくる不採 択通知を見ては、くじ運のない自分にもどかし さを感じる日々が続いていました。 あるとき、くじ運の強い、つまりはよく科研 費に採択される先生の申請書を見せてもらう機 会に恵まれました。そのとき、自分の文章とあ まりにも違いがあることに驚くとともに、もし や科研費の申請書にも文章のコツみたいなもの があるのではと感じたのです。さっそく採択率 の高い先生方と、(大変失礼だとは思いました が)そうでもない先生方の申請書を集めて自分 なりに比較してみると、職位に関係なく差は はっきりしていました。そこで、この比較をも とにして申請書を作り直したところ、前年まで とほぼ同じ内容、同じ業績だったにもかかわら ず科研費に採択されることができたのです。わ ずか数枚の紙に、言葉遣いをちょっと工夫して、 真剣な想いを詰めただけでこれだけの研究費を 手に入れることができた驚きと喜び、そして不 採択グセから抜け出ることのできた安心感を得 ることができました。採択後これまでの申請書 を見直してみると、どれも廃墟の中を彷徨うか のような文章でどこが目的なのかもわからない。 不採択でしかるべきものばかりでした。もし、 このような申請書で採択されたらそのときこそ 宝くじだと感じましたし、また、宝くじ状態で 研究室の家計が成り立っていたら大変だという ことにも気がつきました。 こうして、初めての科研費は、私に科研費が 宝くじではないことを教えてくれ、同時に採択 されないことへの恐怖心も植えつけました.こ れから先,研究者でいられたとして、あと何度 採択されなければならないのか、またPIとして 自立できるのかなどと悩みもつきません。今後、 魅力的な研究を立案する力、業績、文章力など を身につけ、そうはいっても最後には申請書を 大安の日に提出するというツメも忘れずに、科 研費の採択を祈願していきたいと思っています。 章 (145