「「問い」は、」 と書いて はじめる 本研究テーマにおける学術的「問い」は、グレリン受容体を活性型に固定する抗体が得られる かどうかである。マウスのモノクローナル抗体は受容体のグレリン結合部位に対して大きいこと や、融合細胞のスクリーニングには限度があるため、現在でもグレリン受容体を活性型に固定す る抗体は得られていない。そこでモノクローナル抗体に代わるツールとして、分子量が小さ 受容体のリガンド結合部位の認識も可能なナノボディの作製を考えた。 図3-34●「研究課題の核心をなす学術的「問い」」の書き方の例2 赤ペン添削HB3 ● case 27 1-3:研究課題の核心をなす学術的「問い」 しかし環境技術開発では研究開発費用や期待される利益、市場競争力への貢献度などの技術開 発への動機が異なっているため、開発戦略の決定メカニズムも異なると考えられる。さらに既存 研究では特許取得数や研究開発費などのデータを用いた分析を行っているが、企業の組織体 経営戦略まで踏み込んだ内容とはなっておらず、企業特性が十分に反映できていない。 そのため企業が環境技術開発を行うための意思決定は、研究開発に利用可能な人的資源や知的 財産に強く影響を受けるとともに、競合他社の研究開発動向などの経営的要素が強く影響するた め、企業特性を十分に考慮した分析が必要である。 図3-35●「研究課題の核心をなす学術的「問い」」の書き方の例3 究の学術的「問い」は~」とか「この研究テーマにおける問題点は~」などと 書いておくことだ.こうするといやでも「問い」がはっきりとわかる(図3-34)・ また学術的「問い」を独立した項目にするのもよい工夫だ。図3-35は、 「1-3:研究課題の核心をなす学術的「問い」」として1つの項目にした例であり、 この部分に研究テーマの「問い」が明確に書かれている。 この学術的「問い」をしっかりと書くことで、次の項目の「(2)本研究の目 的および学術的独自性と創造性」につなげることができる。学術的「問い」を 明らかにすることこそが、研究の目的だからだ。 ●自分の論文のアピールが重要 図3-32のように、研究の背景を説明するために、文中に参考文献を記入し ている申請書も多い。しかし、自分の研究論文をアピールする目的以外には、 参考文献を文中に入れるのは最小限でよい。審査する時間が限られているため、 審査委員はわざわざ参考文献の細部まで調べることはほとんどない.また論文 と同じ形式で末尾に参考文献を一覧で記入している例もあるが、これも必要は ない。他人の参考文献をたくさん書いていると、どこがオリジナルな研究なの か疑われて印象がよくない可能性もある。むしろ、参考文献がなくても研究計 画がわかるように書くべきだ。 自分の論文の引用であることをアピールするには、「~のことを申請者らは明 らかにした(Kojima et al Endocrinology 2005)」などと 著者でないなら、筆頭著者と自分の名前だけを書いておけばよい。すなわち 「(Sato, Kojima et al. Endocrinology 2005)」な (144 科研費獲得の方法とコツ 第9版