応募種目の選び方 本来なら必要とする研究費の額に応じて基盤研究(A),基盤研究(B),基盤 研究(C)のなかのどれかに応募するのがよいのだろうが、実際には自分の研 究レベルを考慮して選択するのがよい。あまり実績がないのに多額の研究費が 必要だからと、いきなり基盤研究(A)に応募しても採択される可能性は非常 に低い。基盤研究(C)や後述する若手研究からスタートして、実績を積んで 上位レベルの種目にチャレンジするのがよい。もちろん、この数年内にCNS (Cell, Nature, Science)三大誌などの業績があり、自信のあ 研究費の大きな種目にチャレンジするべきだろう. 若手研究への応募 平成30年度公募から若手研究(A)が基盤研究に統合廃止され、従来の若手 研究(B)をもとにした「若手研究」1種目だけになった。若手研究といっても 応募要件が、博士号取得後8年未満の者であるため、必ずしも「若手」だけの 研究種目ではない。この「若手研究」に応募する読者も多いと思う。 注意点は、若手研究に関しては受給回数制限があり、交付決定を受けた場合 には2回まで研究費を受給できる。つまり若手研究で2回採択されて研究費を 受給したら、若手研究の応募要件を満たしていても基盤研究などに種目を変更 して応募しなければならない。「交付決定を受ける」とは、採択されて交付内定 の通知をもらった後に研究者が交付申請を行って交付決定されることで、交付 内定を受けた後に交付申請を出さずに辞退したときには受給回数に含まれない。 Column その後の科研費(K教授の場合) 平成7年度に奨励研究(A)で最初に科研費 に採択されてから、これまで22回採択されて いる。昔はポスドクでは科研費に申請できな かったため、科研費への最初の応募は常勤のポ ストを得た後の平成7年度で、その後はさまざ まな種目の科研費に採択されてきた。基盤研 究9,奨励研究(A)2,頭芽研究7,特 定領域研究 2,新学術領域研究2である. ただし採択されたもののうち、2回は秋に追加 採択されたものである。特に平成12年度はグ レリンの発見の直後だったので、自信をもって 応募したが結果は不採択で、当時かなり落ち込 んだ。しかし幸いにも秋に追加採択された。デー タベースからは配分額もわかるので秘密ではな いが、これまでに獲得した科研費の合計額は1 億円を超えている。多いとみるか、それとも少 ないとみるか? 内訳としては、新学術領域研究(特定領域研 究を含む)の公募研究で不採択になることが多 い。領域のテーマと合致する研究内容のときに は採択されることが多いが、無理矢理に応募し たときにはたいてい不採択になっている。 この本の初版が出版されてから不採択の確率 が少し高くなっている。読者の申請書のレベル がアップしているのかもしれない・・・ 2