6科研費の現状について一令和6年度のデータより 新規採択率をみていくと、基盤研究(A,B,C)の3種目とも採択率が27~ 28%と比較的高い水準にあるが、基盤研究(C)において平成30(2018)年度 以降は採択率が30%を切っているのが気になる点である。また挑戦的研究(開 拓・萌芽)は、採択率がそれぞれ10.9%と11.8%と各種目のなかで最も低く、 競争が激しいことがうかがえる. 一方で若手研究は40.1%と、令和元年以降は採択率40%と高い水準をキープ している。またやはり若手研究者のための研究活動スタート支援も36.4%と、 こちらも高い水準である。 新規採択件数,採択率の変化 令和5年度と比べて令和6年度で応募件数が増加した種目では、採択件数も 増加した。基盤研究(C)の採択率が30%を切った状況がここ数年続いてい る。挑戦的研究がいまや最も採択率の低い種目になっている。 研究費の配分額の変化 1課題あたりの平均配分額は新規採択分でみると、令和6年度には230万円と 前年度とほは同じだった(図 1-8).和年度以降、過去最低の和年度よ りも徐々に増加しているが、ほとんど最低水準のままだ(図1-10).かつて 1課題あたりの平均配分額は300万円を超えていた。これは最短の研究期間が2 年から3年に延長された影響であるが、研究期間を延ばすのならば、研究費も 増額して欲しかったと今さらながら思う。 種目別では、基盤研究(A,B,C)と挑戦的研究(開拓・萌芽)では1課題 あたりの配分額は前年度よりも減少した。基盤研究(S)は前年度よりも大幅 に配分額が増加した. 挑戦的研究(開拓・萌芽)では「挑戦的な研究計画の実行が担保されるよう、 応募額を最大限尊重した配分を行う予定」とされており、確かに満額の研究費 が配分されている課題が多い。そのため、挑戦的研究(開拓・萌芽)は研究費 の応募総額がほぼ同じ基盤研究(B,C)よりも1課題あたりの平均配分額がか なり多い。 令和6年度の若手研究の1課題あたりの平均配分額は、前年度とほぼ同じで ある. 基盤究や若手研究は科研費の中心となる究費なのだから、1課題あたり の配分額をもっと増額して欲しいところだ。 1 章 (55