してみるべきだ、公募要領をよく読んで、どの種目に応募できるのか調べてお こう〔参照2章1:応募種目の選び方、表2-1). 直接経費と間接経費:2つの研究費 科研費を獲得すると、単に採択された研究者に研究費(直接経費)が交付さ れるだけでなく、その研究者が所属する研究機関にも研究費(間接経費)が交 付される。間接経費は、共用施設の整備・維持・管理、研究設備の購入や運用 など、研究者の研究活動支援のために研究機関が使用する研究費である。つま り研究機関は、科研費を獲得している研究者を多く雇用しているほど、研究環 境の整備を行う費用をより多く得ることができる。2025年3月の時点では間接 経費は科研費のほとんどの研究種目に直接経費の30%相当額が措置されている。 2 科研費の種類一科研費にはどのような種目がある? 科研費の種目体系のイメージ 科研費は大きく3つの種目群から構成されている(図1-2)。最も中心となる のが「基盤研究」、そして新しい学問領域を開拓するための「学術変革研究」〔挑 戦的研究(開拓・萌芽)と学術変革領域研究)。および若手研究者を育成する めの「若手研究」(若手研究と研究活動スタート支援)の3つである。さらに国 際共同研究の支援のために「国際共同研究加速基金」(国際先導研究、国際共同 研究強化,海外連携研究,帰国発展研究)がある。これらの種目群が補い合っ て、さまざまな研究計画の提案に対応できるようになっている(なお、このなか の海外連携研究だけは和6年度採択分の公募を最後に募集を停止している). 基盤研究と若手研究 科研費に初めて申請する研究者が応募するのは基盤研究(C)か若手研究が 多いことと思う(表1-1,表1-2).採択件数はこの2つがダントツに多い。令 和6年度の配分状況では、基盤研究(C)が12,551件、若手研究が5,290件 この2つの合計17,841件で科研費の新規採択件数の約7割を占める。若手研究 には博士号取得後8年未満の研究者との制限があるが、基盤研究には一切ない。 そのため、基盤研究(C)では教授クラスの応募も多く、若手研究よりも採択 に必要なレベルが高くなる。そのため若手研究者が若手研究から基盤研究に移っ たときに採択されにくいこともある。 26 科研費獲得の方法とコツ 第9版