Q3) 依頼を引き受けるにあたり心がけていることはありますか。 高柳氏:気を付けているのは、その図のなかで伝えたいポイントは何かと いうことを研究者に確認することです。私に依頼する前に、この研究で言 いたいことを研究者の間で練ってから来てくれるので、研究者が図の伝え たいポイントがうまく話せないということはNIESではあまり起きていな いです。あとは、研究者からのラフ案は可視化の原石みたいなものなの で、質問や理解の足がかりとしてとても大事にしています。 図の制作では、研究者の人と「こうですかね」といろいろ話をし、目の 前で落書きしながら相談してかたちにしていくのが、大変だけどおもしろ いところでもあります。研究者の人と研究室という同じ空間で気軽に相談 できる関係にあるおかげかもしれません。研究所で一緒に仕事をする研究 者との関係は、デザイン会社にご依頼いただくクライアントとの関係とは ちょっと違っていて、「一緒につくっているな」というのをより強く感じ ます。 Q4)今後の展望を教えてください。 高柳氏:医療や科学といった分野自体が好きなので、そういう分野の可視 化やビジュアルをやりたいです。科学や医療はそれ自体が発展していくか らおもしろいと感じます。デザイン制作によって、研究の発展に少しでも かかわっているという実感がもてるので、それがやりがいになっていると 思います。 3.研究所内でデザイナーとして働く215