第6章●一度きりではもったいない:別メディアへの展開 2 再利用の落とし穴: 注意すべきポイント 別用途で使うために生じやすい問題とは 研究概要図を再利用する際には、作成時に想定していたのとは別の用途 で使うことになるため問題が生じることもあります。以下に注意点をまと めました。 ①ターゲットの違いに注意する 掲載する先が変われば研究概要図を見る人も変わります。本書では研究 の価値を伝えることを重視してきましたが、ターゲットが変われば共感で きる価値も変わる可能性があります。また、そのテーマに対する知識量の 変化にも配慮する必要があります。専門家向けの研究概要図では説明を省 略できた前提条件や専門用語でも、非専門家には理解できない可能性があ ります。あるいはジャーナル向けに英語でグラフィカルアブストラクトを 作成した場合、SNS上では言語の問題で予想よりも見てもらえないという 場合もあります。さらに、ターゲットの関心度などによって受け取ること ができる情報量も異なります。 掲載先の新たな媒体ではどのようなターゲットに見てもらいたいのかを 考え、あまりにももとのターゲットと専門性や関心度などが異なる場合は、 研究概要図を修正や翻訳することも考える必要があります。 ②媒体の違いに注意する 第4章-3で述べた通り、媒体や作成サイズなどが異なれば、掲載できる情 報量が変わります。例えば印刷用やウェブサイト用に情報を盛り込んでつ くった研究概要図をプレゼン用のスライドに張り付けると、発表会場で、ス 2.再利用の落とし穴:注意すべきポイント 159