2 る場合 ●説明の抽象度が高すぎて具体的に何をしようとしているのかわからない 場合 例をあげればきりがありません。このため、筆者は図の制作依頼を受ける と、研究者のラフ案から情報を削る作業と情報を足す作業の両方を行うこ とが多いです。 情報不足への対応方法は、基本は必要な情報を書き足していくことにな ります。ここでは典型的な情報不足の例として、ターゲットの知らない専 門用語や略語を使用した場合の対処法について紹介したいと思います。 専門用語や略語をどう理解してもらうのか 専門用語や略語は、ターゲットがそれらについてよく知っているのであ れば、説明なしで使っても全く問題ありません。ただ、そうではない場合 は、どういう意味なのかを伝えなければなりません。特に「DAT」などの アルファベットの頭文字による略語は意味が予想しにくいため、知らない 略語が大量に使われていると見ていてストレスになります。もしも使わな くても済むのであれば使わないようにするのが基本です。 それでも覚えてほしい研究のキーワード自体が特殊な専門用語になって いる場合など、どうしても使う必要がある場合はどうするのがよいでしよ うか。よくある方法として、アスタリスク「*」や米印「※」を使って欄 外などに注釈形式で用語の意味を付記する方法がありますが、いちいち図 の本体と注釈を行ったり来たりするのは、見る側としては面倒です。 注釈以外の対処法としては、少し一般化した言葉に置き換える方法があ ります。例えば、「上皮性悪性腫瘍」という言葉を使わずに、単に「がん」 や「上皮細胞から発生するがん」と、多くの人が知っていそうな、もうー 歩広い上位概念で言い換えるという方法です。また、比喩や似た意味の別 の単語に置き換える方法もあります。誤解を与える可能性には注意する必 要がありますが、理解はしやすくなるでしょう。 また、前後の文脈から理解してもらう方法もあります。例えばダイバー 4.説明不足を解消する 99