最初にターゲットとサイズ、メッセージを確認します。今回の例は、医 療系の企業や制作関係者が審査をするグラントへの申請書で、図4-5に掲 載したそのとおりのサイズ(幅11cm高さ6.5cm)で掲載予定だった とします。メッセージは「患者のゲノムに最適な治療を選択することでど の患者にとっても高い治療効果が得られる実践的プロジェクト」で、この ようなプロジェクト自体が少なく、実践自体に価値があると仮定してくだ さい。 ①のステップで図の重要度を評価します。今回のメッセージからすると、 研究への還元はあまり関係ありません。研究への還元自体は重要なことで すが、今回の申請書ではなく別のプロジェクトのお話です。このため、重 要度は一番下の【4】必須ではない、にしました。また、研究体制や地域連 携などは、今回のプロジェクトの話ではあるのですが、メッセージからす るとあまり重要性は高くありません。このため【3】補足的、にしました。 逆に患者ゲノムに注目することや、高い治療効果が得られるといった要素 は、メッセージに直結するので【1】きわめて重要、とし、さらにこのプロ ジェクトのやや詳しい説明については【2】やや重要、にしました。このよ うに、メツセージを基準にどの要素がどれくらい重要かをラベル付けして いきます(図4-7)。 研究への還元 ゲノムの 知見の蓄積 南北大学 ゲノムデータは 患者ゲノムへの注目 慎重に扱う =研究倫理”【3】検体収集 専門の 血液などを採取 医療情報 事前の許可< 倫理委員会 地域連携【3】 薬の開研究への還元【4】 日本医療機構 研究情報 患者のニーズ ゲノム解析 センター 研究体制【3】 医療行政 提言 大学連携センター 1報を生命科学研究に活用。 副作用が 少ない 東西大学 国際 研究所人材育成:【3】 医療費削減【2】 個別化医療の実践と効果:【1】 それぞれのゲノムに合わせた治療 高い治療効果 やや詳しい説明 【2】2*シンポジウムの 国際交流【3】 個人差のない治療 治療から医療の質の向上へ 図4-7 ①図の要素の重要度を評価する 92 申請書・論文で役立つグラフィカルアブストラクト作成の基本とコツ