第4章●図の中身を理する:ラフ案のブラッシュアップ 2 タイトルと見出しで 内容を予告する 11図の全体のタイトルを入れるかどうかを 考える 人は情報を理解する際、これから理解しようとしている情報がどういう 内容なのかという大枠を事前に把握しておくと、どんな情報が来るのか心 の準備ができるため理解がしやすくなります。例えば何かのウェブサイト を開いたとき、ページ冒頭でいきなり本文からはじまっていたら戸惑いま すが、タイトルやリード文、概要を表す画像などがあると、「あ、この記事 はこういうことが書いてあるのだろうな」と予測できるため、安心して読 み進めることができます。 では、図ではどのようにして事前に大枠を伝えることができるのでしょ うか。最もよくある方法は、図の外側の近傍(通常は直下)に図のタイト ルやキャプションを付ける方法です。本書の図にもありますね。図に短い 説明が添えてあるだけで、何をテーマにした図なのか、何を読み取ればい いのかが理解しやすくなります。これは申請書などでは有効な方法です。 ただ、グラフィカルアブストラクトの場合は図の近傍にタイトルやキャ プションを付けることができない場合が多いです。また、SNSに投稿する 研究概要図の場合は、タイトルが投稿文字数の問題で本文などに入らない 場合や、画像だけがシェアされてしまう場合もあります。 このような場合の対処方法としては、図の中に全体のタイトル(論文記 事名など)を入れる方法があります(図4-3)。図の上部にタイトルがあれ ば、まずタイトルを見てから図の詳細を見ていくことになりますので、全 体の把握がしやすくなります。論文記事名と図のタイトルを合わせれば、画 84 申請書・論文で役立つグラフィカルアブストラクト作成の基本とコツ