がより二次元的な表現となります。申請書や論文、プレスリリースなどで は、本文で文章による説明をしていると思いますので、研究概要図ではな るべく二次元的に構造を図解した方が効果的です。 自分のラフ案を見て、どれくらい二次元的構造化ができているかを考えて みてください。文章や箇条書きになっているところがあれば、パネル分け をしてみたり、第3章-5の「ボトムアップ/トップダウン」の方法をもう一 度見直して図解化してみたりすると、よりわかりやすくなる可能性があり ます。 ③ ラフ案の視覚的具体性を考える もう1つのビジュアライズの見方として、ビジュアライズされるとより 具体的に、私たちが普段見ている視野の世界に近い形で表現されるという 考え方もあります。私たちは目に見えた世界の解釈を常に行いながら生き ているため、見たままに近い表現は言葉の説明よりもすばやく直感的に理 解できます。このため現実世界をそのまま写し取った写真や映像、現実の 対象を似せて描いたイラストやアイコンなどのピクチャ (picture)の要素 は、言葉よりも直感的にすばやく意味を読み取ることができます。 一方、図にも抽象度の高い表現はあります。例えば因果や時間、作用な どのモノやコトの関係性は、日常世界では目で見ることはできませんが、図 では矢印などを使って表現することが可能です。棒グラフや円グラフなど のグラフも、日常世界で見ているそのままの視野とは異なる表現です。抽 象表現は目で見ている世界とは異なるため、ピクチャの表現と比べると直 感的な理解はしにくいといわれています。ただ、抽象表現であっても数字 や文字よりは理解しやすいことも多いです。例えばグラフやマップは数字 を高さや面積、色など視覚的に比較や区別がしやすい情報に置き換えて表 現していますので、単なる文字や数字の羅列より捉えやすいと考えられま す。図4-2に視覚的な具体性の程度を軸で表しました。文字と図形のみの 図解は具体性が低く、写真は具体性が高い表現となります。 80 申請書・論文で役立つグラフィカルアブストラクト作成の基本とコツ