深まっただけでなく、生命の起源に迫るという、より多くの人が関心をも つ知的・学術的価値があることが見えてきます(表2-1)。 表2-1研究の捉え方と価値 研究の捉え方 価値の内容 価値に共感できる 人の多さ アリガ菌の〇〇タンパク質の高次構造を 解明した。 原始的な特徴をもつアリガ菌のDNA複 製にかかわるタンパク質の高次構造を解 明した。現代のDNA複製タンパク質と 構造が大きく異なることから、初期生命 は現在と異なる複製メカニズムをもって いた可能性がある。 アリガ菌に関する新たな知見 少 生命の起源の理解の深化 多 自分の研究の価値は自分の研究計画を見ているだけでは見えてきません。 背景知識として世の中のさまざまな価値を知っておく必要があります。学 術的価値が何かを考えるには、当然ですがその分野の学術の価値観や動向 を把握している必要がありますし、経済的価値や社会的価値を考えるため には、今社会で何に関心が集まっているのか、何がどこまで実用化されて いるのかなどを知る必要があります。自分の頭で考えるだけでなく、情報 収集も行いながら自分なりに価値を見出していくことが重要です。自分で は判断に迷うという場合は、指導者や同僚など、他者とディスカッション するのも有効です。 3どこまでを自分の研究の価値として捉える かのヒント 研究の価値を考える際、どこまでが自分の研究の価値といえるのかは難 しい問題です。特に社会的価値や経済的価値については、価値を主張する ことで必要以上に実現可能性が高くみえてしまうのではないかと心配にな ることもあると思います。例えば「将来的に病気の治療に貢献する」とい う価値があるといいたいけれど、現時点では実現するかどうかが不透明と 3.あなたの研究の価値を明確化する 37