①申請書の場合 申請書の研究概要図の場合、ターゲットは審査員になります。申請しよ うとしているグラントの審査員の名前は公開されていますか?公開されて いるならば分野を調べ、研究者ならばどんな研究分野にいるのか、企業や 政府などの関係者ならばどんな業界にいてどんな関心をもっているのか確 認しましょう。審査員が公開されていない場合でも、科研費のように大ま かな分野はわかるのではないかと思います。審査員のリストを見ながら、自 分とどれくらい関心を共有しているのか、自分のテーマに対してどれくら い背景知識をもっているのかなどを確認するようにします。 また、そのグラントは、研究計画のなかの何を評価するのでしょうか。新 しくて挑戦的な研究を評価するのでしょうか、それとも国際性を評価する のか、あるいは環境問題解決への貢献度を評価するのでしょうか。評価基 準はグラントごとに公表されていると思います。審査員がどのような関心 で研究を評価しようとしているのかということも、研究概要図の語り方や 内容を考える際に必要ですので、必ずチェックしてください。 ②グラフィカルアブストラクトの場合 ジャーナルのグラフィカルアブストラクトの場合は、ターゲットは提出 先のジャーナルの読者になります。比較的関心や専門性が自分と近い集団 なので、それほど意識しなくても、結果を見せるだけで十分価値が伝わる かもしれません。ただ、それでも読者のうちだれをターゲットにするかは 考える必要があります。あなたは自分の論文をどの読者に見てもらいたい のでしょうか?例えばあなたが研究している「タンパク質A」を研究してい る狭い研究グループ内なのでしょうか。それとも、「タンパク質A」がかか わっているとされるがんの研究をしている研究グループなのでしょうか。 あるいはがんの研究をしている研究者全般でしょうか。「タンパク質A」の 研究グループがターゲットなら「タンパク質A」の作用メカニズムだけを描 けばいいですし、「タンパク質A」をあまり知らないがんの研究者までター ゲットを広げるなら、概要図のなかに肺がんのイラストを描いてから、が ん内部を拡大した図として「タンパク質A」の作用メカニズムを示すなど、 2.誰に伝えるのか? 31